塾と家庭教師はどっちがいいのか?

子供の成績や受験合格が心配でどこかに依頼しようと思うと、結構疑問に思うのが
塾と家庭教師ってどっちがいいの?
という疑問ではないでしょうか?

そこで、今回、僕自身が塾講師・少人数制指導塾運営・映像授業を使った塾運営、そして家庭教師として活動してきた経験を踏まえて、公平な立場で見解を赤裸々に語っていきます。

 

 

まず、塾といっても大きく分けると3タイプあり
・映像授業を使った塾
・少人数制指導塾
・集団塾

 

と、これらには個人塾、予備校なども含んでいますが、大きく分けるとこのようになります。

【映像を使った塾や予備校】

 

 

これは子供達が塾の机に用意されたPCやタブレット端末を見ながら、

 

事前収録された講義を映像で見るという形態です。

 

 

メリットは 何度でも同じ授業を視聴し直せるし、塾を休んだ時の振替も可能です。

 

 

さらに細かく言えば、早送り機能とか、その中で問題が出てきて正解不正解の統計が取れたりしますが、

 

そもそも映像授業で勉強する子どもなら塾に来る必要はありません。

 

 

映像授業を受けるということは、自分から勉強に向かっていくという一番しんどい行為をするわけですが、

 

それができるんであればそもそも日頃から真面目に勉強に取り組めるタイプが多いです。

 

例えば、数学の確率という単元が苦手とすれば、その原因として考えられるのは

 

・確率の基礎知識
・解いた問題数
・復習の仕方
・状況把握能力
・空間把握能力
・文章読解力

 

パッと浮かぶだけでも、これだけのことが原因として考えられます。

 

前半の基礎知識や解いた問題数、復習くらいまではまだ自分でもどうにか出来そうですが、

状況把握や空間把握能力というところにまでなると、

もはやどう分析していいのかは自分ではわかりませんし、仮にわかっても客観的に分析するのは非常に難しいです。

 

 

 まとめると、この手の塾や映像授業を利用するのに向いているタイプは

 

・自己管理ができる人
・コツコツと進められる人
・月謝を抑えたい人

 

となります。

 

 ただし、分からないところが出てきたり、伸び悩み始めたら、

その部分だけは個別に家庭教師の先生をつけてフォローしてもらいましょう。

 

 

 そうすれば、塾費を限りなく抑えることができます。

 

 でも、この必要な費用を節約してしまうと、自分で試行錯誤して解決していかなくてはいけませんが、

相当時間がかかる可能性があります。

 

 

 そうなると最も貴重な時間を大量に失ってしまうことになるので、

 

特に受験生であれば自力でなんと解決するというのはあまりお勧めできません。

 

 必要なところは個別にフォローしてもらってサクッと解決して、どんどん学習を進めていきましょう。

 

 ちなみに、このとき少人数制指導塾は避けたほうがいいのですが、その理由は次に話します。

 

【少人数制指導塾】

 

 

 実はこれが一番費用対効果が悪いと考えています。

 

 もちろんカリキュラムを11人に合わせて組んでもらえたり、教師交代もしやすいというメリットもあります。

しかし、僕も運営している学習塾でテスト的に少人数制指導を取り入れていたことがありますが、2人同時指導が正直言って限界です。

 

 2人同時指導でも、マンツーマン指導する時よりかはクオリティは格段に下がります。

これは例えば、80分授業であれば単純に40分授業に等しいからということだけではありません。

 

 授業が円滑に進めばさほど問題ない時もありますが、ほとんどの場合、授業中に理解しにくい部分というのは出て来るものです。

 

 そうなった時に1人の生徒に時間がかかる傾向にあります。

 

 この時、指導する先生の心理にはどうしても”焦り”が出てきて、「早く理解させなきゃ」となってしまって逆に解説が荒くなったり、ひどい時は生徒にプレッシャーをかけたりして「もう大丈夫だよね?」みたいに無理やり納得させることもあります。

 

 

 だから指導する人数が
3
人とか4人になると
もはやお手上げ状態です。

 

 

 

 そこで取られる対策法は『先生が巡回して質問があれば手を挙げるなど合図を送る』という方法ですが、自分から手を上げられない生徒には向いていないですね。

 

 月謝も家庭教師よりかはちょっとは安いですが、意外と高めです。

 

 大手の個別指導塾でも教室維持費とかまで入れると、だいたい安くて1コマ4,000円はしますし、高いと8,000円くらいするところもあるので、それだったら家庭教師とほとんど変わりないので、1対1の方が断然コストパフォーマンスが高いです。

 

ちなみに、、、

 さらっと『教室維持費』と書きましたが、こういうものが後付けで月謝に組み込まれていくところはかなり多いですが、この教室維持費(管理費など呼び方は様々)の正体は、、、

 


少しでも月謝を

安く見せるための
価格表示の仕方

 

 

です。

 

 

例えば

 月謝が本来16,000円かかるところを教室維持費と月謝という風に分解すると

 【月謝13,600円 ※別途教室維持費がかかります。】

 

 

みたいに見せて、維持費で2,400円を月謝に計上するというテクニックです。

 

 そうすることで結果として16,000円をご家庭からいただくのには変わりありませんが、見かけ上、安く見せているだけにすぎません。

 

 

 だから、月謝で選ばれる場合は見かけ上の価格ではなく
【 月謝+教室維持費+教材費+年間会費+諸経費】など様々を合算してみてください。

 

 入会金は2万とか3万とか異常に高くない限りは、一度きりのものなのでそれほど気にしなくていいです。

 

集団塾

 

 

集団塾のメリット

・友達同士で気軽に通える
・周りと切磋琢磨できる
・月謝も比較的安い

 

もちろんデメリットもあり

 

・休むと授業が先に進んでしまう(一部フォロー制度あり)
・個別に質問に行く生徒が多すぎて質問がしにくい
・ある程度、学校の授業についてけないと難しい

 

集団授業ではどうしても避けられないのが、受講生全体の平均に授業内容を合わせざるを得ないということです。

 

 だから、生徒によっては「今の授業が簡単すぎる」とか「難しすぎる」という声も出てくるのです。

もちろん「ちょうどいい」という生徒もいるでしょうが、必ずこのような偏りが出てきます。

 

 これは学校の授業でも同じで、授業そのものはミドルレンジ(下位20%以下と、上位20%以上を除いた層)に合わせた授業が行われています。

 

 だからどうしても、遅れてしまう生徒や簡単すぎて退屈する生徒が発生します。

 

 しかも、時間内にある程度進めないといけないという、事前に決められたカリキュラムがあるので、そもそもある程度ついていける生徒でないと集団塾というのは、あまり効果を発揮しません。

 

 集団塾はそういった部分を考慮して、学力ごとにクラス分けをしていますが、そのクラスに対して行われる授業自体が同じようにミドルレンジに合わせているので、一定数ついていけない生徒がどうしても生まれてしまいます。

 

 だから月謝が安いという理由や友達が通うからという理由だけで、安易に通ってしまうと余計に月謝を無駄にしたり苦痛を味わってしまいます。

 

 

 なので、集団塾に向いているタイプは

 

・ある程度、学校の授業にもついていける人

・平均点くらいは取れている人
・周りと競い合いたい人

 

となります。

 

 

では、これら塾と比べて家庭教師はどうなのか?ということについて見解を述べていきます。

 

【少人数制指導塾】

 

家庭教師のメリットは何と言っても

11人に合った細かな指導やペース配分の調整
・苦手分野などを発見し、分析・解決法を探してくれる
・パートナー感覚でメンタルまでフォローしてくれる
・気軽に質問もできる
・指導日時に融通がきく

などなど

デメリットは

・料金が高い
・友達やライバルとの競争性が薄い

などなど

 ここで、大学生アルバイトか社会人プロかという部分もメリットデメリットとして上げられますが、これは人によっては「お兄ちゃん的な存在の大学生がいい」とか、「いやいや、経験豊富な社会人で」という人もいるので、一概に言えないのであえて外しました。

 そもそも、塾や予備校の講師やチューターにも大学生アルバイトはいるので、この点での比較はナンセンスです。

 大学生でもしっかりした素晴らしい先生もいれば、社会人でもまったく社会性のない人もいます。

 大切なのはそれぞれの塾や家庭教師会社がどういった人間性の先生を、大切な我が子に紹介してくれるのか?ということです。

 だから、大学生だから、、、社会人だから、、、というのはあまりご心配なく、相性面で見ていただいて大丈夫です。

 指導力に関しても、そもそも一定水準以上の指導力がないと採用すらされないので、それも基本的には心配ないでしょう。

 とは言え、家庭教師はやはり高いイメージがありますが、最近ではその辺に関してもインターネットのインフラ化で安くなってきました。

 僕も家庭教師派遣の会社を運営していますが、今では少人数制指導の塾よりも価格を抑えて提供することができます。

 にも関わらず、利益は会社を十分運営できるので、先ほど述べた『安売り会社の危険性』に含まれることはありません。

 それはほとんどのシステムをオンライン化してペーパーレス、必要な人員のみ、教師の交通費不要など固定費・変動費を抑えることができたからです。

とは言え、やはり集団塾や映像授業の塾に比べては、正直高いです。

そこで、僕が
最もオススメする
『塾・家庭教師の活用術』は

【家庭教師 →  塾】

という順番です。

 最初から塾に通っても、ある程度の基礎レベルがないと授業についていけないので、一番大事な時間も月謝も無駄にしてしまいます。

 それに子供はそんな授業について行けない状況が苦痛すぎて、ますます勉強嫌いになります。

 でも、まずは自分の苦手分野をある程度、家庭教師をつけて個別強化して準備が整ってから塾に行けば、授業にもついていけるし、友達も通っているので楽しくなってきます。

 その上、月謝のコストを抑えることができるので、この手順が一番有効活用ができます。


つまり、まとめると

 まずは基礎固めを家庭教師で個別トレーニングしてもらって、学校でも平均点以上が取れ始めて準備が整えば塾に通うという流れが最もコストパフォーマンスが高くてオススメです。

 あとは、かなり難易度の高い志望校に行くときも家庭教師が向いています。

 何事も「どっちがいい」というものはなく、全ては一長一短があります。

 それをちゃんと見極めて良いとこ取りして行くことで、一番有効活用ができるようになります。

是非とも今回の記事を参考に、塾・家庭教師選びにご活用ください。

 

 

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