脂肪細胞が増えると肥満になる

脂肪細胞が増えると肥満になる

脂肪細胞とは何なのでしょうか。

脂肪細胞は体内に600億個あるといわれています。

人間の体には、60兆個の細胞がありますが、その細胞のうち1%が脂肪細胞になります。

体脂肪の分解や合成、蓄積などは体内の脂肪細胞で行われています。

脂肪に関する色々なことが脂肪細胞で起きているのです。

脂肪細胞による脂肪の蓄積量が増大すると肥満の原因になります。

脂肪細胞1つは1マイクログラムの脂肪を蓄積できます。

1つ1つの重さはたいしたことがなくても、体内にある脂肪細胞が600億個なら、蓄積可能な脂肪は60㎏にものぼります。

子供の頃に肥満等によって細胞の数が増えてしまっている場合、通常よりもはるかに多い3000億個の脂肪細胞が占めてしまう場合もあるようです。

脂肪細胞が最も増えると言われている時期は、胎児期、乳児期、思春期といわれており、この時期に栄養過多になると体内の脂肪細胞が増えてしまうのです。

今まで、脂肪細胞はある年齢になるまではひたすら増え続け、そしてある年を越えると増加が止まり、それ以後は細胞自身が大きくなることで肥満になるといわれていました。

ですが、最も近い研究では、脂肪細胞の数は年を取っても増えてくことが判明し、定説になりつつあります。

白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞という2種類の脂肪細胞が体内には存在します。

白色細胞は下っ腹の部分や尻やもも、上腕部や内臓に蓄積される傾向があります。

これに対して褐色細胞は、肩胛骨や首回り、心臓などで増えていく傾向があります。

白色細胞と褐色細胞がある脂肪細胞

脂肪細胞には白色細胞と褐色細胞と2種類の細胞があります。

多くの脂肪を溜めておける油滴が白色脂肪のほとんどを占めています。

これは、脂肪の倉庫のようなものです。

子宮を外部からの衝撃から防護するために、女の人の場合は腹回りに多くの脂肪を溜めやすい体質になっています。

脂肪のつき方にもバリエーションがあり、皮下脂肪の多さで肥満になった状態をその体型から洋ナシ型肥満、あるいは皮下脂肪型肥満と呼び習わします。

皮下脂肪の過剰な蓄積は、老化現象の1つとも言われるセルライトの生成促進にも繋がります。

一方、男性の場合は大きな骨格の内部に脂肪が蓄えられるスペースがあるので、内蔵に脂肪が蓄積されやすくなります。

内臓脂肪が過剰蓄積した肥満を内臓脂肪型肥満と呼び形状として腹部が大きく膨らむ傾向があるので、一般的にリンゴ型肥満と呼ばれています。

生活習慣病への危険度という観点からいうならば、内臓脂肪型肥満の方が糖代謝異常や脂質代謝異常に気をつけなければいけません。

もう1つの脂肪細胞である褐色細胞は、貯蔵出来る脂肪が白色細胞よりも少なく、余分なエネルギーを熱として放出する細胞です。

白色細胞とは働きが大きく異なり、細胞内の脂肪をエネルギー変換する細胞です。

体脂肪が代謝され熱になるには、褐色細胞が活性化している必要があります。

ダイエットをしたいという時は、褐色細胞が盛んに働いてカロリーを積極的に分解する必要があります。

褐色細胞の活性化で太りにくい体質に

褐色細胞を活性化すれば太りにくい体質になるようです。

脂肪細胞のうち、褐色細胞は、基礎代謝の低下と共に年齢によって減少する為、歳を重ねると共に体に脂肪がつきやすくなります。

脂肪がエネルギーとして代謝されやすいという人は褐色細胞が活性化しており、脂肪がつきにくい人です。

褐色細胞の働きが活発でない人は、エネルギーの消費も少なめなので、太りやすい体質といえます。

褐色細胞は体内の遺伝子の作用によってコントロールされており、遺伝子によって変異をしていると脂肪を燃やす力が弱く、カロリーが脂肪として定着しやすいようです。

痩せにくい体質の日本人は多く、3割の日本人の褐色細胞の遺伝子は変異しているようです。

体脂肪の減少を目指すには、遺伝子を変えることは無理ですから、褐色脂肪を活性化させるという観点から考えるといいでしょう。

褐色細胞を活性化させるためには、寒さや冷たさ等の寒冷刺激を与える事がよい様です。

18度程度の水温のプールで泳いだりウォーキングをすると効果的です。

また昼間はしっかり体を動かして活動し、夜は早めに眠り充分に睡眠をとる等のメリハリのある生活を続けると、褐色細胞の働きが良くなります。

子供の頃から寒い環境で育ったり、薄着でいることが多かったという人は、効率的に体温を上げるために褐色脂肪が活性化されやすくなっているようです。

逆に厚着で過ごしたり、エアコンで調整された快適環境で育った人は、褐色細胞の活性度が低い脂肪蓄積型の体質になるそうです。

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