毎年拡大し続ける男性向け化粧品市場。制汗剤や育毛剤など、加齢と共に悩みのタネとなる体臭や抜け毛等に関わる商品は前から需要がありますが、ここ最近ではジェンダーレスの流れからか、男性専用のスキンケア商品もニーズが高まってきました。
簡単なスキンケア商品を例に挙げるとしたら、化粧水や乳液。 超大手化学メーカーである花王さんのアンケートによれば、20代男性の48%は化粧水や乳液、美容液等でスキンケアを行なっているようです。
化粧水や乳液等は使用している人も多いので、購入する際も特に戸惑うことはないと思いますが、BBクリームの場合はどうでしょうか。
ドラッグストアには男性用のものは置いてませんし、普段目にする機会はほぼありません。購入するとしたら9割方は通販になるので、実際に手にとって試せないのは辛いところです。
知っておきたいメンズBBクリーム基礎知識
そもそも「BBクリームってなに?」という人も多いと思います。
- BBクリームとは?
- 美容液、保湿クリーム、ベースメイク、ファンデーション、日焼け止めを兼ねたオール・イン・ワンの化粧品。ニキビや青ヒゲ、ニキビ跡やシミなどのあらゆる肌トラブルを隠す事ができる代物。
簡単に言ってしまえば「男性のお化粧」。
化粧と言うと拒否反応を起こす方も多そうですが、そんなにガチなものではありません。先ほど説明した通り、女性用のBBクリームと違い男性用のBBクリームはあくまで既存の肌トラブルを隠すための商品として売り出されている事が多く、塗って伸ばすだけの手間いらず商品がほとんどです。
メンズとレディースの違いについて
BBクリームに限ったことではなく、除毛剤や抑毛クリームでも言えることですが、男性だからといってレディースの化粧品を使用できないわけではありませんし、女性の肌に男性の化粧品が合わないわけではありません。
化粧品によってポイントは変わってきますが、BBクリームの場合は下記の点が異なります。
- クリームの色の濃さ
- 皮脂に対しての抵抗力
- 含有成分・効果のバリエーション
メンズとレディースで最も変わってくる点が、クリームの色の濃さ。
外出する機会が多く、普段日焼け対策をあまりしない日本人男性は、女性と比べて肌色が濃くなる傾向にあります。そのため、男性用のBBクリームは小麦色の肌でもカバーできるような色になっている事が多いです。
含有成分やそれが誘発する効果についても、メンズ・レディースで異なってきます。例えば、”美白効果”。
女性にとっては綾瀬はるかの様な色白肌は誰しもが憧れるはずですが、男性の白い肌は残念ながら蔑視されがちです。なので、塗ると美白効果があるよ!って成分はメンズの化粧品にはほとんど入っていません。
また、男性と女性は分泌する皮脂量に大きな違いがあります。
10代は男女間でほぼ差はありませんが、20代からは男性の分泌する皮脂量は女性の2倍になります。大人ニキビや肌のテカリが頻発するのは、大抵はこの皮脂の分泌が原因。
皮脂が多い肌の事を”脂性肌”と言いますが、一般的なBBクリーム(レディース)は脂性肌の持ち主には対応していません。塗ると化粧崩れしやすくなったり、テカったりします。
が、男性用のBBクリームはその点は心配ありません。元々メンズの皮脂量を考慮して作られた商品なので、よほどの汗を流さない限りは化粧落ちすることはありません。
雪見だいふく肌持ちのメンズに対応している商品ももちろんありますので、色白男子を含め脂性肌に悩む女性もメンズ用BBクリームを使用してみるのも一つの手ですね。
メンズBBクリームで出来ること
全ての商品に該当するわけではありませんが、BBクリームのメリットを挙げるとこんなところ。
- 青ヒゲ・ニキビ跡・目のクマ・毛穴・クレーター・顔の赤み等の顔に現れる肌トラブルを目立たなくさせる
- 日焼け止め・保湿・ニキビケアを兼ねた商品が多い
- 皮脂分泌量の多い男性用の肌に合わせ、馴染みやすい
- 意外と少量で済む
- ”化粧感”を感じさせない、他人にバレない自然な仕上がりになる
化粧習慣の無い男性に考慮してか、メンズのBBクリームは肌トラブルを隠すだけでなく、日焼け止めや保湿等のスキンケア成分を含んだオールインワン仕様になっている商品が多いです。
BBクリームによってはニキビケアも兼ねたものもあるので、新たに出来てしまったニキビを隠したい場合などにも、問題なく使用可能。
レディース商品と比較して長所となる点は、男性の肌(脂性肌)を考えて、馴染みやすくしているという点。多くのメンズBBクリームは一般的な日本人男性の肌色に合わせて作られていますし、皮脂量を考慮してテカリなどを目立たせ無いような作りになっています。
また、その様な仕様のおかげで”化粧感”を抑え、他人の目にバレにくい点も大きな特徴の一つです。
- 自分の肌色に合わないと目立つ
- 衣服で擦ると色が移る
デメリット、というかBBクリームを利用する上での最大の注意点として挙げられるのは、自分に合った肌色のクリームを選ぶこと。自分の肌色に自覚がなく、何も考慮せずに買ってしまうと、変に白浮きしたり、妙に日焼けした様な肌になったりと違和感が生じてしまいます。
また、BBクリームを塗布した後は汗をかいても衣服等で拭う行為は避けましょう。軽い運動をしたとしても、茶色い汗が流れるほどに溶けたりはしませんが、擦ってしまうと色が落ちてしまいます。衣服につくと、普通に洗濯機で回しただけでは落ちなかったりするので注意が必要です。
失敗しないメンズBBクリームの選び方
本題。メンズBBクリームを選ぶ際に重要な点は、下記の通りです。
- 自分の肌色に合っているか
- 肌トラブル(ニキビ・脂性肌等)に効力があるか
- 全額返金保証制度の有無
特に、自分の肌色に合ったクリームを選ぶことはかなり重要です。BBクリームに肌トラブルを隠す事以上を求めなければ、こちらだけ気にしていれば問題ありません。
自分の肌色に合わせて選ぶ
BBクリームは、基本的には少量を手に取り、気になるニキビ跡やシミ、青ヒゲなどを中心に薄く伸ばす事で目立たなくさせるものです。
目のクマや顔の赤みなど、悩む肌トラブルは同じでも、人によって肌の色は大きく異なります。BBクリームは自分の肌色に同化する様な優れものでは無いので、クリームの色合いは自分で選ぶ必要があります。
残念ながらメンズBBクリームは、一般的なBBクリーム(レディース向け)と違い、そこまで数はありません。が、自分の肌色に合ったBBクリームを選べる程度には、品数があります。
同じ商品でも色合いを選べたりするので、購入の際は自分の肌色に合った物を選ぶようにしましょう。
上記記事で紹介している5つのBBクリームを例に挙げると、『LABシリーズ』のBBクリームの仕上がりは白く、『ベジボーイ』や『MONOVO』は、どちらかと言えば濃いめの仕上がりになります。
”化粧感”を気にしない方なら全く問題ありませんが、そうで無い方は注意が必要です。健康的な肌色の方がライトな色のBBクリームを使用すると白浮きしてしまいますし、逆に色白の方が濃いめのBBクリームを使用すると日焼けした様な肌色になってしまいます。
肌トラブルに効力がある商品を選ぶ
メンズBBクリームは、あくまで肌トラブルを隠すためのものであって、治すためのものではありません。塗布することにより表面上は分からなくなりますが、あくまで一時的なものです。
また、商品と人によっては肌トラブルを悪化させる原因にもなります。
とある商品のこちらのレビュワーは、ニキビを隠そうとしてBBクリームを使用し、「ニキビが酷くなった」と主張されています。肝心のニキビは肌色に合い隠せたようですが、発症中のニキビが悪化してしまい星1評価のようです。
ほとんどのBBクリームは「ニキビ跡をカバーできる」と書いていても、「発症中のニキビをカバーできる」とは記載していません。実際、BBクリームに使用されている成分や油分によっては、ニキビに悪影響を与える可能性があります。
かといって、全ての商品がニキビにマイナスかと言うとそうでもありません。NULLやMONOVOなどのBBクリームは、ニキビに悩むユーザーのためにニキビケアに有効な成分が使われていたりします。
ニキビがぽつぽつと顔にある方は、上記2点のようなニキビにストレスを与えないBBクリームを選ぶか、局所的に隠せるコンシーラーを使いましょう。
コンシーラーは、BBクリーム同様肌トラブルを隠すアイテムですが、こちらの場合はより一部の箇所を隠す事に特化した商品です。ニキビに有効的な成分がたっぷりと含まれているため、ニキビに悩む方はこちらの商品がオススメ。
最後に
化粧、と言うとどうしても抵抗がある人は多いと思います。
しかし、TVの中のほとんどのタレントさんは男女問わずメイクをしていますし、それに比べればBBクリームはただのキズ隠しの様なモノです。
一度使用してみると共感してもらえると思いますが……結構ハマります。僕のように毛穴が目立つ方は違いがはっきりと感じられるので特にオススメです!軽度のニキビ跡の赤みなんて消し飛びますし、面接のために証明写真を撮る時や合コンでは欠かせないくらいです。どちらも3年くらい行ってないですけど。