住宅ローンのつなぎ融資とは
ローンを組む上でつなぎ融資は意外と重要です。
住宅ローンは、ローン契約を取り交わした時点ですぐに借りられるわけではなく、実際に借りることができるまで少々時間が必要です。
住宅購入のためにすぐにも必要な資金を借りようとしているにも関わらず、数日から数十日もの時間がかかることがあるのです。
このように、住宅ローンの融資が実行されるまでには時間がかかるわけですが、その期間一時的に資金を調達するために行うのがつなぎ融資です。
つなぎ融資で受けたお金で住宅購入のための手付け金や建築の着手金を支払い、住宅ローンを受けてから、つなぎ融資で借りたお金を返済する仕組みです。
土地を登記するための手付け金として、つなぎ融資で借りたお金を使います。
金融機関から住宅ローンを借りるには担保が必要で、それには登記の完了した土地をあてるのが一般的です。
この住宅ローンで融資を受けてから、つなぎ融資を返済します。
住宅ローンでも契約書を交わし、金利を支払うわけですが、つなぎ融資を受けるためにはそれとは別の契約書や手続き、金利が必要になってきます。
このため、新築の物件に関しては、「代理受領」というやりかた(不動産会社が銀行からの融資を直接受け取る代わりに、代金を支払う前に登記を認めること)をしてくれる不動産会社も存在します。
不動産会社による代理受領ができるかどうかは不動産会社ごとに異なります。
自己資金を投入するのか、それともつなぎ融資を利用するのか、土地と家を購入する時にはよく検討して住宅ローンを利用する必要があります。
住宅ローンのつなぎ融資の費用
つなぎ融資は銀行からの住宅ローン融資が始まるまで借りるわけですが、当然借り入れた期間の分だけ金利を支払わなければなりません。
つなぎ融資は、その性格上借り入れの期間が短期間になるものの、ある程度まとまった金額を即座に必要とする人が対象となっているため、金利が高い傾向があります。
その他に借り入れのための印紙代や振り込み手数料、印鑑証明や住民票の発行にかかる経費などが発生します。
つなぎ融資を受けるためには、こうした諸々の費用が申請経費として必要になってくるのです。
あれこれ加算していくと、住宅を持つための資金は予想外に増えていくので、余裕のある計画にしておきましょう。
借入額によっても異なりますが、つなぎ融資の申請にかかる印紙額は数万円かかることがあります。
つなぎ融資の金利が年利2.4%だった場合、仮に融資額4,000万円とすると1日につき約2,630円の金利が必要になります。
15日間かりたとすると、金利として支払う額は4万円弱になってしまうのです。
こうした利息にもさらに印紙代がかかることになるので、つなぎ融資にはおおよそ5万円ほどの出費がかかってしまいます。
最終的に、11~14万円ほどの経費が、お金を借り、そして返すために必要となるわけです。
今ではフラット35という住宅ローンを利用することが多くなってきていますが、フラット35は融資の開始日が月によって何日と定められています。
つまり、住宅ローンを申し込んだタイミングによっては、つなぎ融資がどうしても必要となってくるので、借入金額や返済期日を含めて資金計画を立てておく必要があります。
つなぎ融資の対策
期間の長短にかかわらずお金を借りると利子がつきます。
従って、つなぎ融資にもコストはかかります。
支払う利息を小さくするには、借り入れ期間を短くすることでしょう。
金利計算は日割りなので、費用を圧縮するいい手段といえます。
少しでも得な住宅ローン利用を実現するため、効率のいい方法を事前に下調べしておくことが大事といえます。
住宅ローンは取り扱っていても、つなぎ融資は扱っていない金融会社もあります。
つなぎ融資を扱っている金融業者についての情報は、なるべく早い段階で把握し頭に入れておくべきです。
金融機関から住宅ローンの融資が下りるまでを埋めるためにつなぎ融資を借ります。
つなぎ融資の利用期間を少しでも短くするためには、住宅ローンの融資を早めに受けることです。フラット35はよく使われる長金利固定型の住宅ローンですが、融資の開始日は申込日に関係なく決められています。
住宅ローンの融資スタート日が変えられないため、住宅を購入契約をしても間が開くことがあります。
この時につなぎ融資が活用されます。
また、住宅ローン融資までの待ち時間を少しでも短くするために、融資実行日の指定がたくさんある金融商品を選ぶという方法も効果があります。
住宅ローンのスタート日と、物件の引き渡し日を調整できればつなぎ融資を利用せずとも支払いが開始できるでしょう。
また、不動産会社と交渉し、つなぎ融資に必要な費用を負担してもらうというやり方もありますので、会社に聞いてみてもいいでしょう。