簡単すぎるキャッシングの注意点
キャッシングをするのなら、少しでも利息の安い会社を見つけて融資を受け、返済を楽にしたいものです。
キャッシング会社は全国で数え切れないほどありますので、じっくりと金融商品の比較をしてよりよいところを見つけたいものです。
低金利を求める消費者の心理を逆手に取り、ヤミ金融が待ちかまえていることもありますので注意が必要です。
低金利の魅力満載のキャッシング広告で消費者を引き寄せたりもします。
ひとたび消費者と連絡が取れれば、手を変え品を変え、高金利のキャッシングを使わせたりもするのです。
悪徳業者によっては、金融公告を出しながら他社の商品を紹介し、仲介手数料の名目で高額を要求してきたりもします。
パチンコ雑誌や成人向け雑誌には、低金利でどんな人でも借りることが可能といった、各種のキャッシング商品が載っています。
度を超えた低金利の金融商品は、むしろ警戒してしかるべきです。
6%以下の無担保型キャッシングという超低金利の商品などは、並の営業努力で維持できるものではありません。
地方の銀行が融資するキャッシング商品でもない限りは、6%以下という金利には何かあるかもしれません。
低金利の理由として、広告でそれらしい理由をあげているところもありますが、申し込みの前にはしっかり吟味して確認しましょう。
ヤミ金融かどうかは、金融庁のHPで登録業者の確認をすれば、該当会社が正規の金融会社かどうか簡単に知ることができます。
実質年率のグレーゾーン金利
グレーゾーン金利は実質年率と直接関わりはありませんが、消費者金融を考えるには重要なものですから、同時に覚えておきたいものです。
金銭の貸借に関しては、利息制限法と出資法という2種類の法律があります。
利息制限法と出資法で定められた上限金利には差があり、この間の金利がグレーゾーンです。
キャッシングを利用する人はぜひ覚えておきたい知識がグレーゾーン金利です。
金融に関する法律は2つあり、上限金利15%~20%の利息制限法と、上限金利29.2%の出資法です。
元々、金融業者が守るべき法律は利息制限法です。
しかし利息制限法には罰則がなく、そのため出資法を用いる必要が出てきます。
民事裁判の法律が利息制限法で、業者が上限を上回った利息をつけた時、超過分を無効にします。
これに対し、出資法は刑事罰の取り締まりの対象になり、罰金が発生します。
キャッシング業者の実質年率は、この両方の法律を意識しながら決められていますが、法律の違いから発生するグレーゾーンについては、様々な人が問題提起を行っています。
出資法を超える実質金利には罰金が発生しますが、利息制限法では処罰やペナルティの対象になりません。
この点に注目したキャッシング業者は、出資法を超えないない範囲での実質年率で融資をします。
利息制限法より多く出資法より少ない金利であれば、例えば27%で貸し付けても刑罰を受けることはありません。
利息制限法は罰則規定はありませんが、超えた分を無効にすることは認められるので、払いすぎとして過払い請求の申し立てが可能です。
キャッシング金利の上限
キャッシング会社が金融商品について広告を行ったり、融資の説明を行う場合、実質年率を用いて表示をしなければならないことになっています。
返済しなければならない金利そのものだけでなく、書類の作成その他にかかる手数料なども実質年率に含めて表示されます。
諸費用も金利と見なして実質年率に含めるよう決められています。
実質年利を低金利に見せかけるような表示は、このような規制によって行えないようになっています。
買い物の時によく利用されているショッピング・クレジットなどのキャッシング金利は、アドオン方式と呼ばれる方法で計算されます。
このような場合においても、実際の金利負担よりも負担が少ないように見えるアドオン料率による表示ではなく、実質年利による表示を行わねばなりません。
アドオン方式で求めた利息を最終的に実質年率に計算し直し、金利を比較しやすいようにして表示することになっているのです。
実質年率に関しては出資法によって上限金利(年率29.2%)が決められています。
従って、年利29.2%以上の高金利でお金を貸しているキャッシング会社があったとしたら、その業者は違法金融業者ということになります。
実質年率を検討し、比較的金利の安い業者からお金を借りることは大事ですが、返済が遅れてしまい延滞料が発生してしまっては元も子もありません。
延滞料は貸し出し金利よりも高額に設定されている場合が多いためで、それではせっかく低金利のローン会社を選んでも意味がなくなってしまうからです。
実質年率だけの支払いで返済が終わるよう、返済が滞ることのないような無理のない返済プランを立てる必要があります。